LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン

追悼 ロナルド・マシュー・ハーマン氏を偲ぶ

1. ロン・ハーマンの幼少時代: -ロンはロサンゼルス・ハリウッドの 生まれ-

ロナルド・マシュー・ハーマン(ロンとし て知られている)はジュリアンとメイ・ハー マンの唯一人の子供として1941年8月3日、 ロサンゼルスのハリウッドで生まれた。彼 の父親は園芸家であり、保育園も経営しな がら、カリフォルニア保育園協会のサン フェルナンドバレー支部の元会長であっ た。ロンは子供のころから放課後や週末に 園芸や保育園事業について父親から色々な ことを学んでいた。

2. 1964 年カリフォルニア大学バークレー校でBLA を取得した: -ガレット・エクボ教授の弟子を自認-

大学を卒業する頃には、ロバート・ロイ ストン、トーマス・チャーチ、ローレンス・ ハルプリン等サンフランシスコを中心とし たベイエリアのランドスケープ・アーキテク トはカリフォルニア・モダンのランドスケー プ萌芽期であり、有名なモダニズムの中心 人物達がキラ星の如く、活躍を始めた時代 であった。学生時代はハルプリンの最初の 著書「Cities」の写真等にロンとボブ・ムラ セの写真が使われていた。(写真が上手、ス ケッチもうまい若きデザイナー達がバーク レーの学生達であった。)

また、LANDSCAPE DESIGN No.128 p70 ~ 79 に掲載しているブルース・G・シャー キー氏(L.S.U. ルイジアナ州立大学 アート &デザイン学部、ランドスケープ・アーキテ クチュア学科 元学部長、現大学院教授)も ロン・ハーマン氏と同じ年の生まれでロサ ンゼルス・ハリウッドの小学校からの同級 生でハイスクールとバークレー校まで同じ く、ガレット・エクボの弟子達であった。さ らにバークレー・マフィアという一団のバー クレー卒のランドスケープ・アーキテクト達 のグループでの結束と関係の絆の強さには 定評がある。同じくロンやボブ・ムラセと同 世代のデイブ・ゲイト氏はバークレーを出る と同時にEckbo Dean Austin & Williams (EDAW) に勤め、2 年後、ハーバードのアーバンデザ インのマスターを取得し、EDAW に戻って いる。この間、エクボが大阪府立大で4 ヶ 月教鞭をとり、その後の6 ヶ月はデイブ・ゲ イトが引き継いでいる。このレクチャーは 『環境とデザイン』(鹿島出版会)として出 版されている。

3. カリフォルニア・ガーデンのモダニズム: -芸術の域を極めたチャーチとの出会い-

You’re reading a preview, subscribe to read more.

More from LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン

LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン1 min read
「永平寺町の景観計画 2023-2032」の概要
(以下の文責=永平寺町建設課の田辺・中野) 我が国では、平成15年に「美しい国づくり政策大綱」が発表され 、社会資本整備の方向性を「美しい国づくり」に転換することが宣言されました。平成16年には「景観法」が制定され、風土や地域の個性を活かす、良好な景観づくりが全国各地で行われるようになりました。 また、国土交通省の「景観まちづくり教育のあり方を検討する懇話会」(座長:進士五十八(当時:東京農業大学教授))では 、景観まちづくり教育・学習の必要性、景観に対する関心喚起と景観まちづくりに対する動機づ
LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン1 min read
Living with Disasters
構成=編集部 取材協力=一般社団法人ランドスケープアーキテクト連盟(JLAU) 今秋、日本で23 年ぶりに開催されるランドスケープアーキテクトの国際大会「IFLA-APR 2023 日本大会(IFLA Asia-PacificRegional Congress 2023 TOKYO, JAPAN)」。アジア太平洋地区で活躍するランドスケープアーキテクトが集結し、持続可能な社会を実現し、地球環境を次世代へ引き継ぐため、気候変動時代の展望と戦略を語り合うことを目的としている。大会では、「Living
LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン1 min read
Nature Studio
ランドスケープ=ティーハウス建築設計事務所 NATURE STUDIO Kobe City, Hyogo Prefecture Landscape Design by ARCHITECTS TEEHOUSE 2015年の3月に統合のために廃校となった神戸市立湊山小学校は兵庫区北部の閑静な住宅地を貫く幹線道路に面しています。 この小学校跡地を市役所から借地して活用するためのコンペに、2019年に参加したときから周辺エリアの活性化の役に立つ施設のあり方を考えてきました。周辺の住民にとっての利便性を高

Related